働かないふたり

最近面白かったのは、くらげバンチさんで連載されている『働かないふたり』。
主人公はおそらく20代半ばのニートの兄と、こちらも働かない妹の春子ちゃん。
二人は仲良しで家が大好き、毎日くだらないことで家の中で遊んでいます。
家族である父母も二人に内心困ったり心配しながらも、基本仲良し。
「働かない」ことをうたっていると、批判も多そうですが、なぜかこの作品にはほっこりした家族愛のようなものを感じて、脱力してしまいます。

二人だけでお互いの部屋を行き来してゲームをしたり、テレビをみたりして昼間に寝たりして、遊んでいたのが、巻が進むにつれて向かいのアパートのOLだったり、ニートの二人とは違う立場の大人たちも関わってきます。
働かないふたりを説教したりさとしたりする人は基本、母親のみで、父親も「我が家は変わらないなぁ」と無言で見守り、関わってくる友人たちも、ふたりのスタンスに上から目線で叱責することなく、一緒に遊んでいます。
そのため「働く」「働かない」で重苦しい雰囲気が漂うことなく、人間同士の根本の付き合い方について考えさせられたりさえします。

現実の人間関係が、結婚したり就職したりすると、まわりや自分の態度が変わってしまったりして距離が出来たりするので、このふたりの関係性と、それをとりまく人たちにあこがれさえ持ってしまいます。
一番の見どころは、やはり兄妹の絶妙なかけあい、距離感でしょう。
妹の春子ちゃんも可愛いながら、はやりの萌え系ではなく、兄からも、内心可愛がられているでしょうが、太っているとののしられたり、兄弟のやりとりがリアリティがありつつもほっこりしていやされます。
働かないふたりの今後に、働くという選択肢があるのか見守っていきたい作品です。